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1ヶ月くらい前くらいかな。
足に発疹があるのに気がついた。
それは少しずつ増えていって、1週間前には左胸にもできていた。
現在、計7個。
それほど発疹の数は多くなく、乾癬ではないかんじにみえた。
というか、去年まで体全身にできていた乾癬だけど、
なくなってしまった今、乾癬の発疹がどんなものだったのかを
思い出すことが困難だったりするのだ。
見慣れた風景なのに、取り壊されてしまうと、
その場所に何があったのかを思い出すのが難しいように。

「乾癬とはきっと違う」と思いたい自分がいるのには気付いていた。
だから乾癬の発疹ではないというところを探していた。
でも、私のそんな期待をよそに、静かに、でも確実に増えていく発疹。
不安が増殖する。

そして、今日。
自分の体の変調を見過ごさないために、
旦那の大阪出張に合わせて、大阪の病院に行くことになった。

菜々を連れて行くかを悩んだけれど、
前日実家に泊まり、母に預けていくことにした。
朝6時ごろの品川発の新幹線に乗っていけば、夕方前には帰ってこれる。
菜々が起きるのは7時少し前だから、
寝ている時間を除くと8時間お留守番をすることになるけれど、
大阪までの移動のことを考えたら、家で泣いていてもいいから、
お留守番をさせていたほうがいいと判断した。

旦那は大阪で午後1時過ぎから打ち合わせだったから、
9時過ぎの新幹線でも良かったのだけれど、
私の病院に一緒に行ってくれると言ってくれた。
昨日も帰宅したのが11時過ぎだというのに
早朝4時前に起床して、6時07分の新幹線に付き合ってくれた。


1年半前に行った病院はどこも変わっておらず、
9時半の診察開始時間には座る席がないほど混んでいた。

8時半過ぎから待つこと1時間半。
院長の診察を受ける。

去年、妊娠中などにいろいろお世話になったお礼をした後、
発疹をみせると、即 「乾癬」 だといわれた。
「乾癬」だろうと、覚悟していたけれど、やっぱりショックだった。


「再発」

常に頭の中にあった。
でも「自分は大丈夫だ、再発なんてしない」と思っていた。
思いたい自分がいた。
しかし、現実になってしまった。

私の体の中から「乾癬」は消えたと信じていたのに、消えていなかったのだ。
妊娠によってホルモンのバランスが普段と変わっていたために、
症状が改善されていただけだった。
先生によると、私はこのパターンだったのだが、
反対のパターンの人もいるらしい。


私は、腸内で作られるビオチンの量が少ないため、
乾癬の症状を引き起こしている。
だから、足りないビオチンを補うためにビオチンを飲む。

ただ先生は、よくなったのは
「ビオチンだけが原因でよくなったとはいえない」と言う。

人間の体は複雑だから、いろいろなものが複合されて、
体を、そして心を、コントロールする。
ビオチンで補充され、心の安定を助けてくれる伴侶とめぐり合え、
子どもを授かることができた。
そういう私を取り巻く環境などもきっと影響しているのだと思う。


今回、またビオチン治療を始めることになった。
これから先、ずっと飲み続けなければならないかというのは人によるらしい。
体調がよくなったときに、ビオチン治療中に食べることを禁じられている
生の白身や乳酸飲料、発酵食品を食べないようにしていれば、
そのまま症状がでない人もいるという。
これらの食品はせっかく体内で作られたビオチンを
なくしてしまう作用があるというのだ。

ビオチンはビタミンB群に所属するビタミンである。
だから、乾癬云々ではなく、
飲んでいたほうが元気だという人もいるという話も教えてくれた。

授乳中である私の心配を、説明書を見せてくれながら、
きちんと説明してくれたが、授乳期でも全く問題ないどころか、
授乳中にビオチンを摂取することは乳児にもいい影響を与えるらしい。
そして乳幼児のアトピーについても説明してくれた。


まだ私の症状は軽い。
痒みもでていない。

また薬生活は嫌だけれど、きちんと薬を飲んで、
これ以上広がらないようにしなくては。
大学病院の先生に言われたのとは違う意味で、
「うまく付き合っていきたい」と思う。


予定通りに診察を終えて、
梅田で旦那と別れ、家に帰り着いたのは、3時半。
心配だった菜々も、途中母からメールをもらったりしていたけれど、
ずっとご機嫌でいたらしい。
私が急いで家に帰ったときも、菜々はご機嫌で布団の上でごろごろしていた。
マグでお茶とミルクを飲んで、
スプーンでもお茶とミルク、そして重湯を飲んだとのこと。
特にお腹が減ったと大泣きもしなかったらしい。
母の「菜々も菜々なりに気付いていて、気を使っていたんだろうね」
という言葉に、胸が苦しくなった。
こんなに小さいのに、いつもと空気が違うのが分かっていたようだ。

12時間ぶりのおっぱいを見つけると、菜々は
「これが欲しかった!これを待ってた!!」というように、
むしゃぶりついて、おっぱいをごくごく飲んだ。

私の横で少しだけぐずりはじめた菜々を見て、母は言った。

「ママになら甘えられる。そう思っているのよね。
 やっぱりママなんだよね」


お母さんと、旦那と、そして菜々。
今日はありがとう。


再発してしまったけれど、頑張るよ。
薬生活、食事制限はちょっと辛くて、めんどくさいけれど、頑張れる。
一昨年よりも、去年よりも、頑張れるよ。
くよくよなんてしてなんていられない。
菜々と一緒にプールに行く。
海に行く。
そんなささやかな夢があるんだ。

絶対に無理だと思っていたことが去年叶った。
だから今回も叶うはずだよ、きっと。
それを信じて、前に進んでいかなくっちゃ。


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プロフィール
HN:
よーこ
年齢:
43
HP:
性別:
女性
誕生日:
1980/11/30
自己紹介:
同じ年の旦那と0歳の娘との記録。

18年11月11日 結婚
19年12月21日 女児出産

*script by KT*
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